DDCoMS-PCoMS-RISME 計算物質科学セミナーシリーズ 2024

―計算科学によるデータ創出、活用にむけて―

概要: 本セミナーシリーズでは、計算科学による大規模な材料データの創出例や活用例、計算物質科学とデータ科学の融合研究例を紹介する。2024年度は「計算材料科学が主導するデータ駆動型研究手法の開発とマテリアル革新(DDCoMS)」のメンバーによる事例紹介や、データ科学を活用した材料研究の事例紹介を行う。また、それらの研究手法を理論とアプリの実習から学ぶハンズオン付き講習会も開催する。

なお、本セミナーシリーズは、
1)「スーパーコンピュータ「富岳」成果創出加速プログラム」(2023-2025年度)に採択された「富岳」のみが可能なデータ駆動型マテリアル研究手法の開発を目的とした「計算材料科学が主導するデータ駆動型研究手法の開発とマテリアル革新(DDCoMS)」、
2)「科学技術人材育成のコンソーシアムの構築事業(次世代研究者プログラム)」(2015-2022年度)への採択を受けて設立され、計算物質科学分野の学生や若手研究者の支援を進めてきた「計算物質科学人材育成コンソーシアム(PCoMS)」、
3)「データ創出・活用型マテリアル研究開発プロジェクト(DxMT)」(2022-2030年度)の拠点の一つで、多様な極限環境下で長期使用可能な構造材料とその利用技術のデータ駆動型開発を行う「極限環境対応構造材料研究拠点(RISME)」
の共催で実施する。


日程 / date : 【開催済み】(第1回:基礎レベル&応用レベル)2024年7月3日(水) 10:00 - 11:30 / 10:00 - 11:30, July 3 (Wed), 2024
【第1回はこちら】
【開催済み】(第2回:応用レベル)2024年7月29日(月) 15:00 - 16:30(最長17:00) / 15:00 - 16:30 (Max 17:00), July 29(Mon), 2024
【第2回はこちら】
【開催済み】(第3回:応用レベル)2024年10月1日(火) 13:30 - 15:00(最長15:30) / 13:30 - 15:00 (Max 15:30), Oct. 1(Tue), 2024
【第3回はこちら】
【開催済み】(第4回:基礎レベル)2024年10月25日(金) 15:00 - 16:30(最長17:00) / 15:00 - 16:30 (Max 17:00), Oct. 25(Fri), 2024
【第4回はこちら】
【開催済み】(第5回:基礎レベル&応用レベル)2024年11月12日(火) 13:00 - 18:00 / 13:00 - 18:00, Nov. 21(Tue), 2024
【第5回はこちら】

(第6回:応用レベル)2025年1月15日(水) 13:00 - 14:30(最長15:00) / 13:00 - 14:30, Jan. 15(Wed), 2025
【第6回はこちら】
(第7回:応用レベル)2025年2月13日(木) 13:00 - 15:00 / 13:00 - 15:00, Feb. 13(Thu), 2025
【第7回はこちら】
(第8回:基礎レベル&応用レベル)2025年3月28日(金) 13:00 - 17:00 / 13:00 - 17:00, Mar. 28(Fri), 2025
【第8回はこちら (8th seminar Here)】
     
申込方法と〆切 /
How to apply and
the deadline :

第1-5回は開催済みです。
現在、第6-8回のお申し込みが可能です。
なお、第6回(2025/1/15開講分)は2025/1/14(火)13:00迄まで[申込みフォーム] よりお申し込みください。
1月14日(火)17:00までに接続方法をご案内します。
上記のGoogle formでの登録が出来ない場合は、 [申込フォーム(エクセル版)] ( 国立情報学研究所(NII)が提供するNII FileSenderのサービスを利用しています。そのため、別ページ遷移します) に必要事項を記載の上、
PCoMS事務局[ pcoms=grp.tohoku.ac.jp (=を@に変更してください。)]宛てにお送りください。
Registration for the 1st-5th seminars have closed.
Please apply on [the application form] by Jan. 14(Tue) 13:00, 2025 for the 6th seminar on Jan. 15. We will inform you how to connect to the online virtual seminar by 17:00 on Jan. 14.
If you are unable to register using the Google form above, please fill out the [Application Form (Excel version)] and send it to the PCoMS Office. (pcoms=grp.tohoku.ac.jp : Please replace = with @.)

開催方法 /
meeting style:

オンライン開催(事前登録制)
/ online virtual meetings (Pre-registration required)

言語 / language : 日本語 / Japanese  for 1-7th seminars
English for 8th TOMBO seminar

講師 / lecturers : 第1回[2024/7/3]:基礎&応用レベル
本田 隆 お茶の水女子大学 ソフトマター教育研究センター 特任教授
  / HONDA, Takashi (Specially Appointed Professor, Ochanomizu University)
第2回[2024/7/29]:tba)只野 央将 グループリーダー  (物質・材料研究機構 磁性・スピントロニクス材料研究センター 磁性理論グループ)
  /TADANO, Terumasa (Group Leader, NIMS)

第3回[2024/10/1]:応用レベル
    吉武 道子 博士(オムロンサイニックエックス) / YOSHITAKE, Michiko (OMRON SINIC X Corporation)

第4回[2024/10/25]:基礎レベル
澁田 靖 教授  (東京大学大学院工学系研究科 マテリアル工学専攻)
  / SHIBUTA, Yasushi (Professor, The University of Tokyo)

第5回[2024/11/12]:基礎レベル・応用レベル)
青柳 岳司 博士(旭化成株式会社)/ AOYAGI Takeshi
本田 隆 特任教授(お茶の水女子大学)/ HONDA takashi
小沢 拓 博士(株式会社JSOL)/ OZAWA Taku     ※都合により、講師3名での開催となりました。

第6回[2025/1/15]:応用レベル)
大場 史康 教授(東京科学大学)/ OBA Fumiyasu (Institute of Science Tokyo)

第7回[2025/2/13]:応用レベル)
杉田 有治 主任研究員(理化学研究所)/ SUGITA, Yuji (RIKEN)

第8回[2025/3/28]:基礎レベル・応用レベル)
Prof. OHNO, Kaoru (YokohamaNationalUniversity)/ 大野 かおる 名誉教授 (横浜国立大学)
Prof. KAWAZOE, Yoshiyuki (Tohoku University)/ 川添 良幸 名誉教授/NICHeシニアリサーチフェロー (東北大学)
Dr. SAHARA, Ryoji(RCSM,NIMS)/ 佐原 亮二 グループリーダー(物質・材料研究機構)
Dr. Aaditya Manjanath (RCSM,NIMS) 


主な対象 : (基礎レベル)計算物質科学が専門外のMC学生以上 (理工系MC以上)
(応用レベル)DC学生、PD、研究者、計算物質科学が専門のMC学生 (応用レベルのみの回は簡単な導入部有)

基礎レベル・応用レベルは独立な内容を取り扱います。部分的な受講も可能です。

参加費 /
registration fee :
無料 / free

プログラム
/ program :
                                                        
ダウンロード用プログラム&フライヤー[シリーズ概要&第1回詳細] (ver. 2024/6/12)
【第1回詳細はこちら】
ダウンロード用プログラム&フライヤー[シリーズ概要&第2回詳細] (ver. 2024/7/1)
【第2回詳細はこちら】

ダウンロード用プログラム&フライヤー[シリーズ概要&第3-5回詳細] (ver. 2024/9/13)
【第3回詳細はこちら】
【第4回詳細はこちら】
【第5回詳細はこちら】


ダウンロード用プログラム&フライヤー[シリーズ概要&第6-8回詳細] (ver. 2024/11/12)
もしくはこちらから
【第6回詳細はこちら】
【第7回詳細はこちら】
【第8回詳細はこちら】


第8回 (2025/3/28 13:00-17:00)
<基礎レベル・応用レベル>「TOMBO Seminar: Introduction, Examples, and Hands-On 2025 March」

講師/Lecturers 
Kaoru Ohno (Yokohama National University)
Yoshiyuki Kawazoe (NICHe, Tohoku University)
Ryoji Sahara (RCSM, NIMS)
Aaditya Manjanath (RCSM, NIMS)

概要/Overview
 This seminar is for anyone, who is interested in the first-principles code, TOMBO. TOMBO uses the all-electron mixed basis approach, in which one-electron orbitals are expressed with both plane waves and atomic orbitals. TOMBO can handle both isolated systems and crystal (or periodic) systems in a unified way. It can perform not only LDA calculations but also GW calculations. It also handles the TDGW molecular dynamics (MD) simulations in the excited states as well as the usual ab initio MD simulations in the ground state, which can produce big data.

Schedule
13:00-13:05 Opening
13:05-13:45 Lecture (1)
13:45-14:15 Lecture (2)
14:15-14:45 Lecture (3)
14:45-15:00 Lecture (4)
15:10-16:50 Hands-on
16:50-17:00 Q&A

Lectures:
(1) Paradigm shift from phenomenological to real ab initio simulationby Yoshiyuki Kawazoe (NICHe, Tohoku Univ)
(2) All-electron GW approach for light-element-doped anatase TiO2by RyojiSahara (RCSM, NIMS)
(3) Non-adiabatic excited-state time-dependent GW molecular dynamicssatisfying extended Koopmans’ theoremby AadityaManjanath(RCSM, NIMS)
(4) Examples of ab initio MD simulations producing big data:Li + C60 → Li@C60 and CO2 + 2H → HCOOHby Kaoru Ohno (Yokohama National Univ)

Hands-on:
(1) GW + Bethe-Salpeter equation calculation for Li2
(2) LDA band calculation for Si crystal
(3) GW calculation for Si crystal
(4) Ab initio MD simulation of CO2 + 2H → HCOOH


Note 1:
Please install the following three applications in advance for TOMBO seminar.

(1) TOMBO  http://tombo.fem.jp/
You could download and install the current version of TOMBO now, but it may be updated to the 2025 version before the TOMBO seminar at March 2025.

(2) VMD  https://www.ks.uiuc.edu/Development/Download/download.cgi?PackageName=VMD
(3) VESTA  https://jp-minerals.org/vesta/en/download.html

質疑応答は、日本語でも可能です。




第7回 (2025/2/13 13:00-15:00)
<応用レベル>マルチスケール分子動力学による分子機能デザイン」

講師  杉田 有治 主任研究員(理化学研究所)/ SUGITA, Yuji (RIKEN)
    
概要
生体分子や高分子の分子機能を理解したり、新しい分子デザインを行うために、分子動力学計算は有効な手法の一つと考えられている。この手法を階層的な分子モデルと組み合わせ、さらに効率の良い構造探索手法を用いることにより、実験結果と比較しうる結果を得ることが可能となってきた。理研を中心に開発しているソフトウェアGENESISとそこに導入された計算手法やモデルを紹介する。

第6回 (2025/1/15 13:00-14:30[最長15:00])
<応用レベル>「第一原理計算による無機電子材料の設計と新材料開拓」

講師 大場 史康 教授(東京科学大学)/ OBA Fumiyasu (Institute of Science Tokyo)
    
概要
理論計算により高精度かつ系統的な材料特性の予測ができれば、一般に難題である新材料の開拓を加速できる可能性がある。本セミナーでは、無機材料の基礎的特性や点欠陥・表面等の局所構造・特性の予測のための第一原理計算手法を概説するとともに、窒化物・酸化物半導体等の設計や新材料探索への応用例を紹介する。また、第一原理計算データを用いた機械学習モデルによる無機材料の特性予測及び新材料探索の効率化や化学的傾向の俯瞰的な解析への展開についても議論する。

第5回 (2024/11/12)13:00-18:00
<基礎レベル・応用レベル>「OCTA講習会&トレーニング 2024秋」

講師
青柳 岳司(旭化成株式会社)
本田  隆 (お茶の水女子大学)
小沢  拓 (株式会社JSOL)   ※都合により、講師3名での開催となりました。

スケジュール
13:00-13:05 開会挨拶 久保 百司 (東北大学)
13:05-13:45 OCTAの概要 小沢 拓(40分)
13:45-14:15 COGNACの機能と事例紹介 青柳 岳司(30分)
14:15-14:55 SUSHIの機能と事例紹介 本田 隆(40分)
14:55-15:15 休憩(15分)
15:15-15:25 全体質問(10分)
15:25-17:55 OCTAトレーニング 小沢 拓 (150分)
         ・ファイル操作や可視化、Pythonスクリプトの使い方
         ・COGNACとSUSHIを用いたマルチスケールシミュレーション
         ・AIToolを用いたシミュレーション結果の機械学習(画像分類)
         ※ 講師がサポートします
17:55-18:00 閉会挨拶 川勝 年洋 (東北大学)

概要
 今回、産学の双方で利用者が多く、マルチスケール シミュレーションに加え、シミュレーション結果の機械学習も可能な「ソフトマテリアルのための統合シミュレータ:OCTA」の講習会を、DDCoMS、PCoMS、RISMEとの共催で実施いたします。

 「ソフトマテリアルのための統合シミュレータ:OCTA」は経済産業省およびNEDOの出資による「高機能材料設計プラットフォームの研究開発」通称「土井プロジェクト」)の成果物として2002年に公開されました。
プロジェクト終了後もバージョンアップが続けられ、2024年9月に最新版のOCTA8.5がリリースされました。

 また、2017年7月には、OCTAの応用事例をまとめた成書である「高分子材料シミュレーション-OCTA活用事例集」(化学工業日報社)の増補版も発行されました。2016年7月には同書の英訳に相当する”Computer Simulation of Polymeric Materials. Applications of the OCTA System"もSpringer社から出版されています。
 さらに、経済産業省およびNEDOの出資により、2016年度に産業技術総合研究所を中心として始動した「超先端材料超高速開発基盤技術プロジェクト」においてAI活用による材料開発の加速などを目的としてOCTAの機能拡張が実施され、その成果はOCTA8.5にも搭載されました。
 これらの背景のもとに、このたびOCTAの講習会とトレーニングを開催します。OCTAを使い始めたばかりの方、これからOCTAを使ってみようとする方、あるいは「そもそもOCTAって何?」という興味を持たれた方など、主に初心者向けの内容です。

 前半ではシミュレーションに用いられている理論的背景の解説を行い、その後、後半にてその実際にOCTAを使って操作法を学んでいただきます。
(各自のPCにOCTAをインストールして頂きます)。
内容としては、
・OCTAの代表的な入出力ファイルとその可視化方法
・OCTA上でのPythonスクリプトの使い方
・COGNAC(分子動力学エンジン)とSUSHI(平均場法エンジン)を用いたマルチスケールシミュレーション
・AITool(機械学習ツール)を用いたシミュレーション結果の機械学習のデモ などを取り上げます。
 また、最後にOCTAに関する総合的な質疑応答の時間を取り、ユーザー、エンジン開発者との直接的な議論の場を設けます。
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[ダウンロード用プログラム&各自でご用意いただく物]

■各自でご用意いただく物
トレーニングではOCTA8.5を用います。
以下の手順を参考に、できるだけ事前にインストールを行っておいてください。

■トレーニングで用いるOCTAのダウンロード方法

対応OS
今回の講習会はWindowsOSにて説明を行います。テキストはWindows向けの記載です。
当日の実習のサポートOSはWindowsに限定させていただきます。
ご用意いただくWindowsOSは10、11(64ビット版)のいずれかでお願いいたします。

Linux/Macについては、事前にインストールしていただき、
問題が生じた際にご自身で対応いただける場合は受講可能です。
講習会当日、講師によるサポートはできませんのでご注意下さい。
拡張OCTA(AItool)の機能はLinuxでは動作確認済みですが、Macでは未確認です。

(1)OCTA-BBSのサイトにアクセスしてください。
https://octabbs.jp/OCTABBS/
※初めての方は上記サイトでアカウント登録を行うことを推奨します。
(インストーラのダウンロードのためには不要です)

(2)上記サイトにあるOCTA8.5の中に入って下さい。
「OCTA8.5 INSTALLER」に含まれる「OCTA85_WIN64.zip」が最新版のインストーラです。。
ダウンロードしたインストーラを実行して、インストールしてください。
対象OSはWindows 10, 11 の64bit版となります。
※※今回のセミナーで用いるほとんどの機能は「OCTA8.4」でも可能ですが、
一部の画面やフォルダ構成が異なるため、できるだけ「OCTA8.5」をご準備下さい。
 理由があって「OCTA8.4」をお使いの方には、当日のフォローが行き届かない
可能性があることをご了承下さい。

(3) インストール後、COGNACなどのエンジン実行時にエラーが出る場合、
「Microsoft Visual C++ 再頒布可能パッケージ(2015、2017、2019、および2022)」
をインターネットで検索、ダウンロードしてインストールしてください。
例えば、
https://learn.microsoft.com/ja-jp/cpp/windows/latest-supported-vc-redist?view=msvc-170#visual-studio-2015-2017-2019-and-2022
にあります vc_redist.x64.exe が相当します(64bit版)。



第4回 (2024/10/25 15:00-16:30)
<基礎レベル>「材料研究者のためのデータ同化入門」

講師  澁田 靖 教授 (東京大学) 
    / Prof. SHIBUTA, Yasushi (The University of Tokyo)

 データ同化とは,数値モデルやシミュレーションと実験データを融合する統計 的推定論手法の一種で,気象学や海洋学などの分野で発展し成功を収めている .最近では材料研究への応用も試みられ,幅広い研究対象において一定の成果 をあげつつある.一方,データ同化の理解には確率や統計学の知識が必要なた め,講演者も含め専門外の研究者が理解し活用することは容易でない.本セミ ナーでは材料研究への導入・応用を想定した立場からデータ同化の基礎につい て解説する.また,データ同化によるその場観測データとマテリアルシミュレ ーションとの融合についての最近の研究事例について紹介する.

第3回 (2024/10/1 13:30-15:00)
<応用レベル>「コンピュータに自然言語を扱わせる―文字コードからChatGPTまで  ―材料研究の強力な助っ人:論文検索&要約・実験手法の提案―」

講師  吉武 道子 博士   (オムロンサイニックエックス) 
    / Dr. YOSHITAKE, Michiko (OMRON SINIC X Corporation)

 普通に使っている言葉をコンピュータに扱わせる「自然言語処理」の技術はChatGPTの登場以来すさまじいレベルに到達している。文字コードを使って言語を数字に置き換える古典的な方法から、共起行列、現在でも基本となっている文字のベクトル変換、文法の学習、ニューラルネットワークの利用、ChatGPTに繋がるアテンション付トランスフォーマーと自然言語処理の発展を辿り、ニューラルネットワークを用いた言語モデルの評価指標、材料科学についての言語モデル評価指標の作成、ChatGPTなどのモデルを材料科学モデル評価指標を用いて評価した例を紹介する。

第2回 (2024/7/29 15:00-)
<応用レベル>「計算科学とデータ駆動による磁性材料開発」

講師  只野 央将   物質・材料研究機構 磁性・スピントロニクス材料研究センター
       磁性理論グループ グループリーダー / TADANO, Terumasa (Group Leader, NIMS)

 近年、第一原理計算を利用した物性の最適化に関する研究が一般化している。しかし、材料として実際に利用するには、単一の物性値を最適化するだけでは不十分であり、安定性を保ちながら複数の物性値を同時に最適化する事が求められる。そのためには、さまざまな物性値を網羅した包括的なデータベースが必要になる。本講演では、我々が第一原理計算を用いて構築したホイスラー合金物性マップについて説明し、その中から見出したいくつかの材料を紹介する。また、このデータベースにグラフニューラルネットワークを適用し、材料探索の空間を拡大する試みについても紹介する。


第1回 (2024/7/3(Wed) 10:00-11:30)
<基礎レベル&応用レベル>「仮想実験を利用した材料開発」

講師  本田 隆 お茶の水女子大学 ソフトマター教育研究センター 特任教授
  / HONDA, Takashi (Speccially Appointed Professor, Ochanomizu University)

 材料開発に材料の記述子を利用して教師あり学習を行い材料開発の効率化・高速化を行うことは最近多く行われている。しかし、材料の記述子の定義が難しい場合、教師なし学習方法が必要となる。教師なし学習方法の一つに「敵対的生成ネットワーク」(Generative Adversarial Networks:GAN)が存在する。カーボンナノチューブ(Carbon Nanotube:CNT)はカーボンのみの材料で簡単には組成式Cnで記述できてしまう材料であり、記述子を想定することが難しい。しかし、製造方法によりさまざまな外見を有するCNTの種類が存在する。本講演では異なる製造元のCNTを混合して不織膜を生成する試みに走査電子顕微鏡(SEM)画像データを利用したGANによる仮想実験を行い、混合CNT不織膜の物性を高速に評価する手法を開発した例について説明する。




問合せ先 /
contact address:
Professional development Consortium for Computational Materials Scientists (PCoMS)
PCoMS office
(pcoms=grp.tohoku.ac.jp : Please replace = with @.)
東北大学金属材料研究所 計算物質科学人材育成コンソーシアム(PCoMS)事務局
メール: pcoms=grp.tohoku.ac.jp (=を@に変更してください。)

共催 / cohosts : 計算材料科学が主導するデータ駆動型研究手法の開発とマテリアル革新(DDCoMS)
  / Data Driven Computational Materials Science(DDCoMS)

計算物質科学人材育成コンソーシアム(PCoMS)
  / Professional development Consortium for Computational Materials Scientists(PCoMS)
極限環境対応構造材料研究拠点(RISME)
  / Research Initiative of Structural Materials for Extreme Environment(RISME)


協賛 /Cooperation : 東北大学 金属材料研究所 計算材料学センター
  /Center for Computational Materials Science, Institute for Materials Research, Tohoku University

計算物質科学協議会
  /Computational Materials Science Form
データ創出・活用型マテリアル研究開発プロジェクト データ連携部会
一般財団法人 高度情報科学技術研究機構(RIST)



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