PCoMS & RISME セミナーシリーズ 

計算物質科学セミナー2022

―計算物質科学とマテリアル デジタル トランスフォーメーション(DX)―

概要: 近年、様々な材料(構造材料・ハードマテリアル・ソフトマテリアル)での、データを活用した研究開発(マテリアルズインフォマティクス)の高度化や、材料の研究開発現場のデジタル化やスマート化といったデジタルトランスフォーメーション(DX)が盛んに議論されてきている。このような流れの中で、材料設計・研究におけるデータ活用の根幹をなす理論とシミュレーション技術の知識は必要欠くべからざるものとなっている。さらに、計算物質科学やマテリアルズインフォマティクスのみならず、材料工学手法に実験及び理論計算に基づいたデータ科学を活用して、計算機上でプロセス・組織・特性・性能をつないで材料開発を加速する統合型材料開発システムであるマテリアルズインテグレーション(Materials Integration)システム*による基礎研究から実用化・事業化までの研究・開発の加速が注目されている。
 本セミナーシリーズでは、特に、計算物質科学の観点から、シミュレーションや数値計算の理論的背景や手法、マテリアルズインテグレーション、マテリアルDXなどによる多様な材料研究の基盤となる内容について、具体的な事例をもとにオムニバスで学ぶ。

[*注:マテリアルズインテグレーションは、戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)の課題の一つ「統合型材料開発システムによるマテリアル革命」で推進されている計算材料科学の手法。]

日程 / date : 【終了】(第1テーマ:基礎編)2022年10月13日(木) 10:00 - 12:00 / 10:00 - 12:00, Oct. 13(Thu), 2022
【終了】(第1テーマ:応用編)2022年10月14日(金) 10:00 - 11:30 / 10:00 - 11:30, Oct. 14(Fri), 2022
      【第1テーマ詳細はこちら】
【終了】(第2テーマ:入門編)2022年11月18日(金) 9:30-16:00 / 9:30-16:00, Nov. 18(Fri), 2022
【終了】(第2テーマ:基礎編&応用編)
      2022年11月25日(金) 9:30-17:00(-最長 18:00) / 9:30-17:00(-max 18:00), Nov. 25(Fri), 2022
       【第2テーマ詳細はこちら】
【終了】(第3テーマ -その1- :基礎編&応用編)
      2022年12月13日(火) 10:00-11:40,13:10-14:50 / 10:00-11:40,13:10-14:50, Dec. 13(Tue), 2022
      【第3テーマ -その1- 詳細はこちら】

【終了】(第3テーマ -その2- :応用編)2023年1月17日(火)13:30-15:00 / 13:30-15:00, Jan. 17(Tue), 2023
       【第3テーマ -その2- 詳細はこちら】
(第4テーマ:基礎編&応用編)2023年2月24日(金)10:00-12:00 / 13:30-16:00, Feb. 24, 2023
       【第4 詳細はこちら】

開催方法 /
meeting style:

オンライン開催、一部ハイブリッド(事前登録制)
/ Primarily online virtual meetings, partially hybrid (Pre-registration required)

言語 / language : 日本語 / Japanese

講師 / lecturers : 【終了】(第1テーマ:基礎編&応用編)岡部 朋永 東北大学 大学院工学研究科 航空宇宙工学専攻教授
  / OKABE Tomonaga (Professor, Tohoku University)
【終了】(第2テーマ:入門編)寺田 弥生 東北大学 金属材料研究所 PCoMS コーディネーター 准教授
  / TERADA Yayoi (Tohoku University, Associate Professor)
【終了】(第2テーマ:基礎編&応用編)山中 晃徳 東京農工大学 工学研究院 先端機械システム部門 教授
  / YAMANAKA Akinori (Tokyo University of Agriculture and Technology, Professor)
【終了】(第3テーマ -その1-:基礎編&応用編)三宅 隆 国立研究開発法人 産業技術総合研究所 材料・化学領域研究チーム長
  / MIYAKE Takashi (The National Institute of Advanced Industrial Science and Technology (AIST), Materials Informatics Team, Team Leader)
【終了】(第3テーマ -その2-:応用編)福島 鉄也  東京大学 物性研究所 データ統合型材料物性研究部門
          (兼)附属計算物質科学研究センター 特任准教授
  / FUKUSHIMA Tetsiua (The University of Tokyo, Project Associate Professor)
(第4テーマ:基礎編&応用編)毛利 哲夫  北海道大学 名誉教授/JST(科学技術振興機構) シニアフェロー
  / MOHRI Tetsuo (Hokkaido University, Professor Emeritus)

主な対象 : (基礎編・入門編)理工系のMC以上の方
(応用編)DC, PD, 若手研究者の方、および(基礎編)を受講された方
入門編・基礎編・応用編は独立な内容を取り扱います。部分的な受講も可能です。

ただし、第二テーマ 11月開催分では、以下の事前知識等が期待されます。
<入門編:受講の方へ期待される事前知識>理工系修士学生程度
<基礎・応用編:受講の方へ期待される事前知識>Pythonプログラム基本(for文, if文, 関数呼出、配列)
実習は、Google Colaboatory、またはJupyter Notebook形式のファイルが開ける環境であること

参加費 /
registration fee :

無料 / free
申込方法と〆切 /
How to apply and
the deadline :

第1, 第2テーマ, 第3テーマ-その1は終了しました。
第3テーマ-その2-(1月17日開講分)については2023年1月16日(月)10:00迄まで[申込みフォーム] よりお申し込みください。
1月16日(月)13:30までに接続方法をご案内します。
第4テーマ(2月24日開講分)については2023年2月22日(水)10:00迄まで[申込みフォーム] よりお申し込みください。
2月22日(水)13:30までに接続方法をご案内します。
上記のGoogle formでの登録が出来ない場合は、 [申込フォーム(エクセル版)] に必要事項を記載の上、
PCoMS事務局[ pcoms=imr.tohoku.ac.jp (=を@に変更してください。)]宛てにお送りください。
Please apply on [the application form] by Jan 16(Mon) 10:00 for the seminar on Jan.17. We will inform you how to connect to the online virtual seminar by 13:30 on Jan. 16.
Please apply by Feb 22(Wed) 10:00 for the seminar on Feb. 24(Fri). We will inform you how to connect to the online virtual seminar by 13:30 on Feb. 22.
If you are unable to register using the Google form above, please fill out the [Application Form (Excel version)] and send it to the PCoMS Office. (pcoms=imr.tohoku.ac.jp : Please replace = with @.)

プログラム
/ program :
                                                     

ダウンロード用プログラム&フライヤー[シリーズ全体&第1テーマ詳細] (ver. 2022/9/15)
【第1テーマ詳細はこちら】

ダウンロード用プログラム&フライヤー[シリーズ全体&第2テーマ詳細] (ver. 2022/11/1)
【第2テーマ詳細はこちら】

ダウンロード用プログラム&フライヤー[シリーズ全体&第3テーマ -その1- 詳細] (ver. 2022/12/1)
【第3テーマ -その1- 詳細はこちら】

ダウンロード用プログラム&フライヤー[シリーズ全体、第3テーマ -その2- & 第4テーマ 詳細] (ver. 2022/12/13)
【第3テーマ -その2- 詳細はこちら】
【第4 詳細はこちら】

【終了】第1テーマ「固体力学の基礎と応用/複合材料の力学」

講師  岡部 朋永 東北大学 大学院工学研究科 航空宇宙工学専攻教授
    / OKABE Tomonaga (Professor, Tohoku University)

基礎編:固体力学の基礎と応用
10月13日(木)10:00-12:00

 固体力学は連続体力学の一部であり、構造力学、弾性(塑性)力学、材料力学を内包する。まずは、これらの基礎となる内容を学習し、その実践編として各種有限要素解析を学ぶ。

[1] 固体に関する基礎理論
[2] 流体に関する基礎理論
[3] 弾塑性体の変形に関する基礎理論
[4] 微小変形理論における仮想仕事の原理と変分原理
[5] 2次元弾性問題の有限要素法の定式化
[6] 三角形の曲げ要素
[8]四角形(ACM)要素
[7] Zienkiewicz-Zhouの誤差評価
[9] アイソパラメトリック要素
[10] Mindlin板要素
[11] アイソパラメトリックシェル

応用編:複合材料の力学(等価物性予測から損傷・破壊のシミュレーションまで)
10月14日(金)10:00-11:30

 多くの材料は単一素材で用いられることはまれであり、複合材料の形で利用される。複合材料の力学応答は大変重要な分野であるにも関わらず、体系的に学習したことが無い技術者が多い。開発現場にて複合材料の挙動を理論的に理解するための基礎・応用を学習する。
[1] 複合則
[2] 微視モデルからの等価剛性算出法
[3] シアラグ解析(短繊維)
[4] 等価介在物法(Eshelby, 森田中,非線形)、異方性塑性論
[5] 強度理論(3つのモデル)と微視的破壊モデル(圧縮、引張、SEM)
[6] 連続体損傷力学(構成則マトリックス、損傷進展則)
[7] マルチスケールモデリング



【終了】第2テーマ「さわって、うごかして理解するフェーズフィールド法」


本テーマでは、フェーズフィールド法の基礎からPythonを用いたプログラミングまで解説します。
数値シミュレーションの馴染みのない方に向けて、ウェブブラウザでの実習環境の解説やサンプルプログラムを用意しています。少しでもフェーズフィールド法に興味がある方は、是非ご参加ください。



「さわって、うごかして理解する有限差分法と1次元熱伝導方程式-入門編-」
講師: 寺田 弥生 東北大学 金属材料研究所 PCoMSコーディネーター&RISME企画マネージャー 准教授
     / TERADA Yayoi (Tohoku University, Associate Professor)
日時:11月18日(金)9:30-16:00 (ハイブリッド開催)
オンサイト会場:東北大学 金属材料研究所 2号館講堂(片平キャンパス)
        〒980-8577宮城県仙台市青葉区片平2-1-1
アクセスマップ:http://www.imr.tohoku.ac.jp/ja/about/location.html

9:30-11:30
1. 有限差分法 -Taylor展開から導出しよう-
2. 熱伝導方程式の有限差分法による離散化 -プログラミングの準備-
3. Google Colaboatoryの使い方 -Google Chromeでプログラミング-

13:30-16:00
4. 1次元熱伝導方程式のPythonプログラミング -プログラムの理解-
5. 2次元熱伝導方程式のPythonプログラミング -1次元からの拡張-

(*入門編は、基礎編・応用編受講のためのより基礎的な内容です。
 講師が異なりますが、全体の統一性を図るため、  全体構成や実習で利用するサンプルプログラム等は  基礎編・応用編の講師の山中先生にご準備いただいたものがベースです。)


「さわって、うごかして理解するフェーズフィールド法-基礎編-」
「さわって、うごかして理解するフェーズフィールド法-応用編-」

講師: 山中 晃徳 東京農工大学 工学研究院 先端機械システム部門 教授
     / YAMANAKA Akinori (Tokyo University of Agriculture and Technology, Professor)
日時:11月25日(金)9:30-17:00 (-最長18:00) (ハイブリッド開催)
オンサイト会場:東北大学 理学研究科 合同C棟 青葉サイエンスホール(青葉山北キャンパス)
        〒980-8578 仙台市青葉区荒巻字青葉6-3
アクセスマップ:https://www.sci.tohoku.ac.jp/campusmap/kita-aobayama/

9:30-12:40 【基礎編】
1. イントロダクション -フェーズフィールド法で何ができるか-
2. フェーズフィールド法の基礎
  (休憩)
3. Allen-Cahn(AC)方程式を用いた移動境界問題を解くPythonプログラミング
4. Cahn-Hilliard方程式を用いたスピノーダル相分解を解くPythonプログラミング
14:00-17:00 (~最大18:00)【応用編】
1. フェーズフィールド法による材料組織形成シミュレーション -研究紹介-
2. 純物質凝固(デンドライト形成)のフェーズフィールドシミュレーション
  (休憩)
3. 多結晶粒成長のフェーズフィールドシミュレーション
4. 質問タイム

第2テーマ(11月)についての注
<入門編:受講の方へ期待される事前知識>理工系修士学生程度
<基礎・応用編:受講の方へ期待される事前知識>Pythonプログラム基本(for文, if文, 関数呼出、配列)

ご自身のPCでの実習には、Google Colaboatory、またはJupyter Notebook形式のファイルが開ける環境が必要です。

Google colaboratyは、Googleが開発したブラウザ(Chrome *推奨, Safari, Firefox等)から Python を実行できるサービスです。
Googleアカウントだけで無料でJupyter Notebook環境を使えます。事前にGoogleアカウント(無料で作成可能)をご準備ください。
ただし、ご所属の機関によっては、セキュリティ上、利用出来ない場合もありますので、ご注意ください。
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(参考情報:Google colaboratyが利用可能かどうかの判断)
Googleアカウントにログインした上で
https://colab.research.google.com/notebooks/intro.ipynb
にアクセスし、画面左上の「ファイルタブ」から「新規ノートを作成」を選択し、ファイルを作成することが可能であれば、殆どのケースで利用可能です。
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Google colaboraty未経験者向けの利用解説とチュートリアルは、入門編(11月18日)の中で行います。

その他のJupyter Notebook形式のファイルが開ける環境は、Google colaboratyが使えない場合の代替策です。
参加者ご自身のPC上に環境を設定する必要があります。
申込フォームで登録いただく際に環境設定の解説の希望者が多い場合は、入門編(11月18日)の終了後に、Windows上でJupyter Notebookのインストールして実習環境を構築する方法について解説を行うか、簡単な説明資料をお送りいたします。


【終了】第3テーマ「材料開発と機械学習」

第3テーマ -その1-
マテリアルズ・インフォマティクス(MI)の発展に伴い、機械学習が材料研究に急速に浸透している。「基礎編」では、過去10年間の世界のMI研究の進展を概観し、材料開発における機械学習の役割を考察する。「応用編」では、具体的な研究事例を題材にする。ハイスループット第一原理計算や結晶構造予測を用いた新物質探索、機械学習を用いた材料スクリーニング、計測・解析の効率化、物質合成の自動化と自律化などの代表的なMI研究を紹介する。また、スモールデータ、データの共有、メカニズム解明などの課題について議論する。

講師  三宅 隆 国立研究開発法人 産業技術総合研究所 材料・化学領域研究チーム長
  / MIYAKE Takashi (The National Institute of Advanced Industrial Science and Technology (AIST), Materials Informatics Team, Team Leader)

基礎編:「材料開発のための機械学習入門」
12月13日(金)10:00-11:40 (オンライン開催)
マテリアルズ・インフォマティクス(MI)の発展に伴い、機械学習が材料研究に急速に浸透している。「基礎編」では、過去10年間の世界のMI研究の進展を概観し、材料開発における機械学習の役割を考察する。続いて、回帰、分類、クラスタリング、次元削減、正則化、交差検証などの機械学習の基本的な技術を説明する。

応用編:「機械学習を活用した材料開発の現状と課題」
12月13日(金)13:10-14:50 (オンライン開催)
「応用編」では、具体的な研究事例を題材にする。ハイスループット第一原理計算や結晶構造予測を用いた新物質探索、機械学習を用いた材料スクリーニング、計測・解析の効率化、物質合成の自動化と自律化などの代表的なMI研究を紹介する。また、スモールデータ、データの共有、メカニズム解明などの課題について議論する。

第3テーマ -その2-
講師 福島 鉄也  東京大学 物性研究所 データ統合型材料物性研究部門
          (兼)附属計算物質科学研究センター 特任准教授
     / FUKUSHIMA Tetsiua (The University of Tokyo, Project Associate Professor)

応用編:「第一原理計算を用いた不規則系磁性材料の探索」
1月17日(火)13:30-15:00 (オンライン開催)

物質設計(マテリアルデザイン)は物質が与えられ物理現象を解明する研究(順問題)とは異なる。膨大な自由度の中から、目的とする機能を発現する最適なマテリアルの構成原子・組成・構造配置を見つける逆問題である。試行錯誤的にこのような逆問題を解くのは困難なため、計算機上で(近似は含まれるが)経験的パラメーターを用いず電子状態やマテリアル特性を定量的に評価可能な第一原理計算は、低コストでマテリアルデザインを実施するツールとして期待されてきた。しかし、試料合成技術の発展に伴い、高・多機能性実現のため対象となるマテリアルは単純な化学量論的化合物だけでなく、複雑な多元・複合・準安定材料へ広がっている。そのため、汎用の第一原理計算コードをやみくもに走らすだけでは、この果てしなく広がる材料空間を探索することはできない。 そこで、データ科学を活用した、いわゆるマテリアルズインフォマティクスが注目を集めている。要するに、蓄積されたマテリアルデータに、データ科学を適用して、新たな知識を獲得し、物性支配因子の推定、または材料探索を加速させようというのである。しかし、マテリアルズインフォマティクスにより革新的な無機材料が見つかるまでは至っていないのが現状である。その主たる原因は、高品質の無機材料のデータ数が少ないため、効率よくデータ科学の手法を適用できていない点が挙げられる。我々は、KKRグリーン関数法に立脚したソフトウェア「AkaiKKR」を用いて、新規磁性・スピントロニクス材料のデザイン、そして利用価値が高く高品質のマテリアルデータの創出を実施してきた。本講演では、KKRグリーン関数法の特徴を説明し、スーパーコンピュータ「富岳」を利用することで、約15万個の磁性多元合金から成る広大な材料空間を自動網羅的に探索し物性データベースを構築した研究例について紹介する。

第4テーマ「マルチスケール」

講師 毛利 哲夫 北海道大学 名誉教授 / 科学技術振興機構 シニアフェロー (PCoMS前コンソーシアム長)
     / MOHRI Tetsuo (Hokkaido University, Professor Emeritus)
(基礎編&応用編)
(ハイブリッド開催)
オンサイト会場:東北大学 金属材料研究所 2号館講堂(片平キャンパス)
        〒980-8577宮城県仙台市青葉区片平2-1-1
アクセスマップ:http://www.imr.tohoku.ac.jp/ja/about/location.html


基礎編:「離散格子から連続体へ」
2月24日(金)10:00-12:00 (ハイブリッド開催)
温度や圧力の変化によって系は平衡状態から別の平衡状態へと遷移する。このとき、離散格子上では、原子の拡散が起こり新たな原子配列が形成され、スケールの大きな領域では特徴的な内部組織・微細組織が発達する。このような一連の過程は相変態・相転移として知られているが、結晶格子の離散性を考慮した議論と、連続体を仮定した議論は個別に行われる機会が多く、両者の整合的な議論が必要である。離散格子から連続体への移行に関して重要になるのは粗視化(coarse graining)である。 本「計算物質科学セミナー2022」において講じられた話題を振り返りながら、計算材料科学における粗視化の重要性を考える。又、一例として、離散格子上の自由エネルギーの高精度の記述手法として知られるクラスター変分法と、連続媒体を対象にしたフェーズフィールド法を取り上げ、シームレスな粗視化の可能性について論じる。

応用編:「材料開発の順問題・逆問題」
2月24日(金)13:30-16:00 (ハイブリッド開催)
講演者はこの数年間にわたってSIP(内閣府・戦略的イノベーション創造プログラム)の「統合型材料開発システムによるマテリアル革命」のプロジェクトにかかわってきた。材料開発の4要素と言われるP(processing)→ S(structure) → P(properties) → P(performance)の効果的な連携には、矢印の方向に向かう原理・学理の集積による順解析と、欲しいperformanceやpropertiesを実現する為のprocessing やstructureを予測・同定する逆解析(矢印の逆方向)の双方の手法の確立が必要である。本講演では、上記のプロジェクトで取り扱った事例を紹介し、離散格子と連続体をつなぐ順解析・逆解析、さらには粗視化・微視化(*)について考える。 (*)微視化は汎用されている用語ではない。粗視化の反対語として用いた。

問合せ先 /
contact address:
Professional development Consortium for Computational Materials Scientists (PCoMS)
PCoMS office
(pcoms=imr.tohoku.ac.jp : Please replace = with @.)
東北大学金属材料研究所 計算物質科学人材育成コンソーシアム(PCoMS)事務局
メール: pcoms=imr.tohoku.ac.jp (=を@に変更してください。)

共催 / cohosts : 計算物質科学人材育成コンソーシアム(PCoMS)
  / Professional development Consortium for Computational Materials Scientists(PCoMS)
極限環境対応構造材料研究拠点(RISME)
  / Research Initiative of Structural Materials for Extreme Environment(RISME)
協賛 /Cooperation : 東北大学 金属材料研究所 計算材料学センター
Center for Computational Materials Science, Institute for Materials Research, Tohoku University


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